ディズニーアニメーションのバイブル本です。 倉庫にずっと保管してありました。かなり経ってから日本語版も出ていたようですが、本書は英文オリジナル版のレア品になると思います。 以下説明文。 本書は1981年にアメリカで初版が発行されて以来、版を重ね、20年来読み継がれてきた「アニメーションのバイブル」と呼ばれているアニメーションの「技法」と「精神」を語る大著の英文オリジナルです。 著者のフランクとオーリーは、ディズニー映画の全盛期を築いた「ナイン・オールド・マン(9人の侍)」と呼ばれる優れたアニメーターたちである。彼らは『ピノキオ』『白雪姫』『ピーター・パン』など数多くのディズニー映画に携わり、ディズニー・スタジオならではのいきいきとした表現と技法を開発、追求した。 本書では、それらの技術が豊富な図版や写真とともに丁寧に解説されている。その技術が何回も試行錯誤を重ねて生み出された過程や、実際に映画の中ではどう表現されたのかも書かれていて興味深い。さらに、彼らのボスでもあり、仲間でもあった、ウォルト・ディズニー自身の映画制作にかける情熱や、その熱意のもとスタッフたちが映画作りに真剣にとりくんだ様子もユーモラスに、かついきいきと描き出している。 アニメーション映画を「漫画」から「芸術」にまで高めたウォルト・ディズニー。彼は、作り手の意図を観客に伝えることを何よりも重視し、そのためにキャラクターに「生命を吹き込む魔法」(illusion of life)をかけることに全力を注いだ。それは、キャラクターが自らの意志で動いているかのような絵を完成させることに他ならならなかった。ウォルトは、著者たちとともに、そのことに日々努力した。ウォルトの映画作りにかける姿勢こそが、フランクとオーリーをはじめとする、スタッフたちの原動力だったのだ。アニメーション制作に携わる人々、そしてアニメーションの世界を目指そうとしている若者たちにとって、単なるアニメーション技術書ではなく、映画作りのダイナミズムが凝縮された読み物としても格好の書となるだろう。