資本主義の変革はもはや実現不可能なユートピアではない。 市場や私有財産を基盤にした現行システムとは全く異なる未来を描き出す。 著者、ポール・メイソンは、資本主義200年の歴史を調査するなかで、ある疑問を抱いた。 「資本主義は社会全体を動かしている非常に複雑なシステムだが、資本主義自体が限界に達し、まったく新しい何かに変化しつつある一歩手前なのではないか」と。 この変化の中心にあるのが情報技術だ。 これは労働や生産、価値について私たちが当たり前に持っている概念を、完全に別の形に変化させ、市場や私有財産を基盤にした経済を崩壊させる可能性のある革命なのだ。 現に、これらの変化はすでに起きている、とメイソンは主張する。 新自由主義のルールに、もはや対応しなくなった商品やサービスが現れたのだ。 例えば、並行通貨や時間銀行、協同組合、自己管理型のオンライン空間などである。 国が後ろ盾する「株式会社資本主義」システムとは全く違い、正反対とも言えるビジネスが行われている。 本書では、昨今の経済危機の残骸から、より社会的に公平で持続可能な世界経済を構築するチャンスをどのようにつかむことができるのか、を明らかにする。 たとえ、あなたが現在の資本主義システムを愛しているとしても、本書を無視するのは間違っている。 本書の主張は、右派と左派も分け隔てなく幅広い読者層を得るだろう。 ――ジリアン・テット(ジャーナリスト・元フィナンシャル・タイムズ アメリカ版編集長) これまでとは違う真の選択肢を導き出す独創的、魅力的、刺激的かつ活気ある明確なビジョンである。 ――ナオミ・クライン(ジャーナリスト、『ショック・ドクトリン』著者) ポストモダニズムなど、さまざまな『ポスト○○論』の流行が去った後、 メイソンは、唯一本物のポスト論である『ポスト資本主義』と恐れることなく向き合った。 ――スラヴォイ・ジジェク(哲学者、精神分析家) 即購入可。