バルーチ族特有の生命の木をメインに据えたプレイヤーラグです。より若い年代のバルーチでも生命の木のラグをよく見かけますが、若ければ若いほど大味というか、遊び心を感じず画一的な印象です。こちらのような手の込んだ細かい柄、ちょっとした隙間までモチーフを詰め込んだような即興性の高さは古い品ならではです。是非、細部までご覧頂ければと思います。 サイズ:94〜97×169㎝ 年代:19世紀末頃 素材:ベースはウール×ウール パイルはキャメル色はラクダ、その他はウール 染色:おそらく全て天然染料、褪色ほぼ無し、部分的にコチニールのフューシャピンクが用いられるなど、一見した印象よりも色彩豊か 上端:キリムエンドあり解れあり、左上に4㎝ほどの裂傷あり 下端:キリムエンドあり解れあり 左右:ボーダーのさらに外側にあったはずの山羊の毛で織られた補強が失われ青い糸でかがり直されているがそれも弱っている、左上のボーダーに欠損あり パイル:褐色の磨耗あり(鉄が媒染剤に使われており経年に弱いため、結果的にレリーフ彫りのような効果あり)、お祈りの体勢で負荷のかかる部分で擦り減り目立つ、一部で横糸の損傷あり ☆タペストリー推奨 ☆『Belouch prayer rugs』に似た柄の掲載(#24)あり ☆ 羊の角のモチーフなどトルクメンの影響を思わせる柄 ※左端から20㎝程、折り畳んで負荷をかけた事に由来する線状の損傷あり(縦糸が弱っていると考えられるが、すぐに裂けたり破れたりする物ではないと思います) ※明るい室内で撮影、最後の2枚は屋外の太陽光下で撮影 ☆当方、20年来のトライバル ラグ(部族系絨毯・キリムなど)のコレクターです。セミアンティーク(80〜100年)もしくはアンティーク(100年以上)の古い品を中心に、欧米のコレクター/ディーラー様から譲渡頂いて蒐集してきました。全て自身のコレクションとして購入したラグですが、集め過ぎたので整理の為に出品しています。私の中では第一線のお気に入りでは無くなったラグ達がどなたかのお気に入りになれば幸いです。 海外民藝とも言うべき、一般女性達が日々の生活のために作成した手仕事の品です。長い年月を経てきたなりの難点もありますが、作成し使用してきた人々や歳月をも想像して楽しんで下さる方の購入をお待ちしております。
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