赤々舎より2010年に刊行 amazon価格¥27.807 数回読んだ後自宅本棚にて保管していました。 状態はよく、傷や汚れ等は見当たりませんが、神経質な方はご購入をお控え下さい。 「どれほど壮大な夢想をしていようとも、人が思考するときに目に映るのは、 自分の寝室のように慣れ親しんだ、些細な風景である」(個展「SWISS+」に寄せたアーティスト・ステートメント) 2007年にスイス エスタバイエ・ル・ラックにあったVillage Nomadeの レジデンシープログラムに参加した際に撮影した写真と日記によって構成。 これらの写真は、長島の亡くなった祖父の家から見つかった、25年ほど前に祖母が撮影し、 箱に大切にしまっておいた花の写真にインスパイアされたもので、 Village Nomadeの敷地内の草花や、部屋の光景、伴っていた息子などが写されている。 デビュー以来常に「家族」というテーマのもとに写真を撮影してきた長島が、 今は亡き祖母とお互いの花の写真を通して向き合い、遠いひとに思いを馳せ、 近いはずのひとと心を見つめ合った時間が凝縮された美しい一冊。 「部屋に戻り ここにくるまですごくじかんがかかったよね と息子が言う この旅の道程のことをはなしているのに わたしたちの心のことを言っているようにも聞こえる」(3rd WEEK DAY6 2007.08.11より) スイスの澄んだ空気の中で生まれた写真と言葉をそのまま束ねたスクラップブックのように、 写真ページ、テキストページ、クラフトペーパーがランダムに綴じられ、 航空券のしおりやメモ書きも挟み込まれる。 そして、手にとるひと、それぞれの思いとリンクするように、表紙は20色もの布で覆われた。 「SWISS」は、アーティスト長島有里枝の核心を静謐にひらく、新しい一冊である。